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五月 身の周りのこと5 陶芸展と箱根・岡田美術館

五月は山行の話より、展覧会が多い月となりました。

今回も知合いの「陶芸 三人展」を東京・東高円寺まで見に行ったことと、別の日に箱根の小涌谷・岡田美術館に行った話です。

 

まずは三人展。お一人のKさんとは、かなり以前から国際的人権団体「アムネスティ・インターナショナル日本」の神奈川支部の活動でご一緒する事がありましたが、陶芸をなさっているとは初めて知りました。東高円寺の普通の住宅街のなか、昭和の古いしもた屋のギャラリー。

 

お訪ねしたらKさんが歓迎してくださり、美味しいクッキーに何とお抹茶のサービス。帰りには気に入った青柄丸紋のボール状食器を頂戴してしまいました。日常の食卓に嬉しい一品が加わります。

美術館の正面 バカでかい俵屋宗達の雷神・風神図を元にした大壁画 こちらがわに足湯がある
美術館の正面 バカでかい俵屋宗達の雷神・風神図を元にした大壁画 こちらがわに足湯がある

さて、もう一箇所は後日箱根まで行った話。

新聞記事で「御舟と一村 珠玉の日本画」と銘打った特別展を目にして行きたいと思ったのでした。

 

2013年10月に開館したというこの美術館、元は欧米人向けのホテル「開化亭」の跡地で広い庭園も楽しめるとのこと。

 

が、正直な感想は展示内容は期待していたものとは違いました。そしてセキュリティーの厳しさはちょっと違和感を抱くような感じで、会場内の雰囲気も心地よく絵画や美術を楽しむ、というものとはちょっと違いました。

ただ常設の陶磁器コレクションは素晴らしく、割れ物だけにその緊張感もなるほどと頷けました。

 

 

写真がこの外観のものだけなのも、入ってすぐに貴重品以外の手荷物とカメラ、スマホ、タブレット類すべてロッカー預けとなり、何一つ撮影不可だった為です。「撮影禁止」ではなく、すべて先に取り上げる方式です。(ちなみに会場内には係員や館の人は誰一人居ません。)

 

入口でまず驚いたのは空港でしかお目にかかったことのない、金属探知機のゲート通り抜けと、手荷物のレントゲン検査です。ここは何処だ!?と思わされる徹底ぶり。

バッグの中の四角いモノ(手帳?)の影で呼び止められた同行の友人は「中を見せますよ!」と苛立つ気分にも…。絵を見に来てあれは、ちょっと感じ悪かったな〜・・・

 

 

また肝心の展示内容も、この美術館はどうやら陶磁器のコレクションはかなり充実しているものの、日本画に関しては今ひとつ? 特別展と銘打って開催されている割には、空腹感の残ったままレストランを出たような気分でした。

 

建物は豪華でしたが、会場内は黒の色調で統一され、作品にとっては暗いなかの美しいスポットライトでしたが、一室一室真っ黒な薄暗い中を自動ドアで閉鎖的に閉じられた空間は息苦しく、迷路のような展示動線で企画展の内容も分散し満足度が得られませんでした。

 

今回は箱根登山鉄道を利用して、ちょっぴり散策も盛り込んだ計画だったのでそれなりに楽しみましたが、もし美術館のみのピンポイント訪問だったら、かなりガッカリ感が残ったでしょう。